先日、IPAから発表された調査結果から「アンケートや顧客フィードバックを収集し、商品に反映させる方法が求められている」という事を強く感じたので、記事としてまとめていこうと思います。
調査結果についてはこちらで読む事ができます。
成長しない日本のソフトウェアスタートアップ 国内競争を促進してエコシステムを創出する | 社会・産業のデジタル変革 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
この記事では調査結果の要約とシステム制作の現場で活動している私個人の感想、顧客フィードバックを活用する事が成長のカギとなる理由を紹介していきます。
調査結果の要約
- 企業活動を行う上で業務効率化のためにソフトウェア導入は重要で需要が多くある
- 古くからあるITベンダに依頼するオーダーメイドのフルスクラッチ開発だと相互依存関係となりITベンダやソフトウェア会社が成長しづらい
- 特定の顧客ではなく、顧客セグメントが必要とする機能を提供するSaaSサービスの提供に軸を移す必要がある
- SaaSサービスが通用するのか常にビジネスモデルを確認し修正していく必要がある
- 確認するための手法として「顧客発見」「顧客実証」があるが、米国と比べて日本のソフトウェアスタートアップはそれらが出来ていないため成長できていない
- 解決策の提言、保守的な考えや競争相手の不足を解消し国内競争を促進させる
- 外国ソフトウェアスタートアップの日本進出促進
- ITベンダによるSaaSサービスの積極採用
- 成長志向の起業家を継続輩出
システム制作の現場からの感想
至極真っ当な調査結果だと感じました。
システム制作の現場、もっというと昔にシステム制作会社のプログラマーとして働いていた当時に「このやり方は何かがおかしい」と感じていた原因が詰まっている調査結果と感じました。
受託開発をしていく中で困るのは「何が必要なのか」「実は要らなかった」というのが多くあるということです。要件を決める段階でそもそも何が重要で何が出来ればいいのかまとまっていないので作ってはみたものの全容がわからないので細かい挙動ばかり気になってしまって本来達成すべき機能については二の次になってしまいます。
恥ずかしながら紹介されている顧客発見や顧客実証を行うための手法を知らなかったのですが、これらの手法を使う事で今まで問題だと感じていたシステム制作についてのあれこれを解消できるのだと勉強になりました。
顧客フィードバックが成長のカギになる
調査結果を読み、必要だと感じているのは「顧客発見」「顧客実証」を実現してビジネスモデルを改善し続けるサイクルの提供だと思っています。
そのために重要なのは「顧客フィードバック」と表現しています以下の手法をビジネスに取り入れる事です。
- カスタマージャーニーマップ
- 顧客が検討、購入までに見聞きする物や場所を図にしたもの
- デプスインタビュー
- 顧客等への1対1のインタビュー
- コンテキストインタビュー
- 利用状況を把握して潜在的な問題点やニーズを把握
- ラダーインタビュー
- 心理的状況や外部環境を深掘りするインタビュー手法
- エスノグラフィ
- 顧客のコミュニティに入り込んで行動観察やインタビューをする事
- エンパシーマップ
- 顧客が感じている事や行動を図にする事
- カードソーティング
- 情報をカードにして顧客がわかりやすいように整理してもらう事
これらを使う事で顧客が必要な物を理解し、適切にビジネスに組み込んでいく仕組みが必要になると考えています。
アンケートやインタビューなど、顧客フィードバックを得るための方法が求められているのだと感じています。
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